余兒 『九龍城砦1 囲城』を読んだ

 数週間前に映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』を観たという記事を書きました。原作小説があるということで、早速読んでみました。

 まず、映画版と原作小説『九龍城砦1 囲城』はかなりの別物でした。読む前に少し調べたときもそういう情報が出てきたのですが、実際に読んでみると思った以上に違うものでした。映画版は原作小説から登場人物や舞台設定、ストーリーなどのエッセンスをうまく取り出して作り出したものだったことがよく分かりました。

 しかしながら、映画と違うからと言って小説が面白くないわけではありません。かなり面白かったですし、映画にハマった人ほどこちらも読んでみてほしいです。

 まず文体が思っていたものと違いました。作者の余兒(ユーイー)氏は漫画原作者だったということで、まさに漫画原作のような書き味。どちらかというとライトノベルのような雰囲気です。映画はどちらかというと格好良くて、ちょっとお洒落な感じでしたが、原作は少年漫画、熱血感が強いです。雰囲気が違うのと、文体の好みは結構人によってはありそうですね。ただ、文章のテンポがめちゃくちゃ良いので、すぐに読み終えることができました。ぐいぐい引き込まれて読んでしまったという感じです。

 原作では登場人物も映画版より多いです。小説だとメインキャラなのですが、映画だと多分いなかったですよね。あと、個々のエピソードがちょっと多くなっていたりします。やはり2時間の映画にするにあたって、削れるところは削らざるを得ないですね。設定も映画とは結構違っていて、主人公のチャン・ロッグワンは映画版だと密入国してきた設定ですが、原作小説だと若い頃から黒社会で暴れて頭角を現していたことになっています。この小説を原作にした漫画があるようで、そちらも読んでみたいですね。

 そしてストーリー展開もかなり違います。よくよく考えると大筋は大体一緒なのですが、そこに至るまでの道筋が結構違うのです。映画だとかなり格好良く描かれていたロンギュンフォンが、原作ではちょろっとしか出てきません。小説は三巻まであるらしいのですが(邦訳が出ているのは二巻まで)、二巻はロンギュンフォンの過去の話らしいのでどうやら映画版は二巻の内容も踏まえて作っているっぽいですね。

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