2025年一冊目の読書は『星を継ぐもの』

 毎年、読書初めや映画初めは何にしようと悩む。年初めに妙な作品に触れると、その年全体が微妙な感じになるのではないかと思ってしまうからだ。いわば願掛けのようなものだ。そのため、どうしても毎年名作と呼ばれるような作品に落ち着いてしまう。そのようなわけで今年も例に漏れず、名作から読書初めをすることにした。

 今年の一冊目はジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』だ。読むのは7年ぶり2回目である。

 『星を継ぐもの』はあまりに名作かつ有名な作品なので、今さら僕が感想を書く必要はなかろう。久しぶりに読んでみると、大筋は覚えているものの枝葉は忘れていて、こんな話だったっけと思うことしきりだった。

 とにかくこれでもかとSF的なギミックや発想を詰め込んだ作品で約半世紀前に出た作品にも関わらず、未だに新しさすら感じる。2回目の読書なので、さすがにご都合主義的なところやギミックが先行している点が目に付いたが、それにしてもスケール感の大きさが凄く、これぞSFといったところだ。個人的には近年の『三体』シリーズ、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』、古いが『ファウンデーション』シリーズと並んでオールタイムベストの上位に入る。

 久々に本書を読んだのは、先月シリーズ最新作『ミネルヴァ計画』の邦訳がついに出て購入したからである。シリーズの内容をかなり忘れているので読み直したのだ。今年の初めはこのシリーズを楽しんでいきたい。

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