映画「恐竜・怪鳥の伝説」を見た

※この記事には映画「恐竜・怪鳥の伝説」のネタバレを含みます。

この前、テレビで「恐竜・怪鳥の伝説」という映画を放映していたので、何の前情報も知らないまま、何となく面白そうだと思って録画しておいた。そして、ようやくそれを観たので感想を書く。

本作は1977年に東映が作ったパニック・ホラー映画である。主演は渡瀬恒彦。僕の知っている渡瀬恒彦はおじさんの姿だったので、若い頃の姿を見てパッと誰か分からなかった。

ストーリーはこうだ。富士山の辺りに恐竜が生き残っているかもしれないというニュースが流れ、富士山に向かった主人公。水中カメラマンのヒロインと出会い、ややエロい雰囲気になったりならなかったりしているうちに、恐竜目撃の証言や被害者が現れる。ついにヒロインの友人が恐竜の被害に遭ってしまう。覚悟を決めた主人公とヒロインは、富士山麓の西湖(さいこ)に潜っていくのだった。

先に言ってしまえば、この映画は怪作や奇作の類だ。

そもそもタイトルが恐竜・怪鳥の伝説なので、恐竜と怪鳥が出てくると思いきや、出てくるのはプレシオサウルスとランフォリンクス。プレシオサウルスは恐竜ではなく首長竜、ランフォリンクスは鳥ではなく翼竜だ。

何よりランフォリンクスがちゃんと登場するのは、エンディングの20分ほど前。ん?恐竜(恐竜ではない)しか出ていなくないか?と観客たちが思っていた頃に、ようやくランフォリンクスが空を飛びながら登場。そして、突如としてプレシオサウルスとランフォリンクスの恐竜バトルが勃発する。

この映画の凄いところは何よりオチである。ようやくランフォリンクスが出てきたのは良いが、どうやってオチをつけるのかと不安になっているうちに……

なんと、富士山が噴火。

地面が割れ、恐竜と怪鳥が地中に落ちていく。ヒロインも割れた地面に飲み込まれそうになるが、木に捕まって何とか耐える。主人公がヒロインを助けようとする。しかし、主人公も落ちそうになる。何とか這い上がった主人公がヒロインを再度助けようとする。主人公の手が伸びて、ヒロインの手を掴む。終。

???

自分で書いてて???なのだが、これが本当にそんな展開なのだ。

見て損したなというオチに、爆発オチ、夢オチというものがあるが、富士山噴火オチもなかなか酷い。そして、何の解決も見ないまま、主人公とヒロインのファイト一発リポビタンD的な展開を数分見せられるというのは、かなり斬新なオチではないか。

作品全体を見ると大らかな雰囲気が漂っている。エキストラ?たちの緩い演技や、雑な展開などチカラを入れて見なくても楽しめる(?)のは良いかもしれない。

しかし、大らかと見せかけて、ホラー部分は突然人のバラバラ死体などが出てきたり、ヒロインの友人が上半身だけになったりするので心臓に悪い。子どもが見たらトラウマになりそうだ。

ちなみに映画内で流れる音楽や恐竜の模型?は意外と良いと思った。

そういえば去年の今ごろ、河口湖に遊びに行ったのだが、次は西湖にも行き、この映画の聖地巡礼をするのも良いかもしれない。

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