自分でも良くないなあと思う趣味のひとつに「並行して複数のゲームを遊ぶ」というものがあるので、このことについて書いていく。これは趣味というより悪癖というべきものである。
2022年9月30日現在、遊んでいるタイトルを恥ずかしながら開陳しよう。括弧内はプラットフォームを指す。
- アサシンクリード オデッセイ(Xbox Series X)
- アサシンクリード ヴァルハラ(Xbox Series X)
- サイバーパンク2077(PC ※GOG版)
- スプラトゥーン3(Nintendo Switch)
- ゼノブレイド3(Nintendo Switch)
- ディアブロ3(Xbox Series X)
- テラリア(Nintendo Switch)
- モンスターハンターライズ サンブレイク(Nintendo Switch)
これを読んでいる暇なあなた、「いやいや、嘘だろ」と思っただろう。僕も嘘だと思いたい……が、これは本当のことなのだ。パッと挙げたものでも8タイトルもある。しかも、「アサシンクリード オデッセイ」と「アサシンクリード ヴァルハラ」という同じシリーズの別タイトルを同時に遊んでいるってどういうことなんだ……と自分でも思う。
それでは、「どうやって複数タイトルをプレイするのか」という話になるが、僕は目と腕が8対ある生物ではないので、さすがに同時に遊ぶことはできない。なので、単純に気分によって遊ぶゲームを切り替えているだけだ。例えば平日であれば、1日に2~3タイトル40分ずつくらい遊ぶ。気分によっては1本を2時間遊ぶということもある。明確なルールなどはなく、本当に気分によって遊び分けている。
複数のゲームを並行してプレイするメリットは「複数のゲームを並行してプレイできる」ことだ。意図せず、小泉進次郎構文になってしまったが、本当にこれが最大のメリットである。社会人は時間がない、だがプレイしたいゲームがたくさんある場合、並行してプレイするしかないのだ。
一方、デメリットもある。複数プラットフォームのタイトルをプレイすると、コントローラーのボタン配置が分からなくなることがある。Nintendo Switchコントローラーのボタン配列と、Xboxコントローラーのボタン配置は「AとBが逆、XとYが逆」なのだ。どっちがAで、どっちがBか分からず無意味にジャンプしたりアイテムを使ってしまったりする。
逆に、それぞれのゲームの進捗を記憶することについては、さほど困ることはない。最近のゲームはナビゲーションが親切なので、クエストログを見たり、適当に動かしているうちに以前何をやっていたかを思い出すことができる。多少タイトルが増えてもこうなので、もしかしたら一種の才能と言ってもいいのかもしれない。
■ 複数のゲームを遊んでいる原因の数々
複数のゲームを遊ぶようになった原因は、いくつか思い当たるので、それぞれについて書いていく。
生来の飽き性
本当にしょうもない理由なのだが、ひとつの作品をずっとプレイしていると飽きてしまうのだ。僕は昔から飽きっぽい性格で、それを恥と思った時期もある。しかし、30歳も迫ったいまでは個性だと開き直りつつある。三つ子の魂百までと言うので、僕は死ぬまで飽きっぽい性格と付き合わなくてはならないのだろう。
さらに飽きっぽいというだけではなく、新しいもの好きな一面もあるため、ひとつのゲームをプレイしている途中でも、遊びたいゲームを見つけるとついプレイを始めてしまう。多くの人は「いま遊んでいるゲームが終わったら、次このゲームをしよう」と考えるのかもしれない。しかし、僕は購入するだけでなく、プレイまで始めてしまう。
思えば、かつて「積みゲー」が趣味となっていた時期があった。「積みゲー」とは「ゲームを購入したもののプレイすることなく箱を積んでいる状態」を指す。ゲームをプレイすることより、買って積むことが快感になっていた頃と比べると、プレイしているだけマシなのかもしれない。
面白そうなゲームが多すぎる&情報がどんどん入ってくる
これは今も昔も変わらないのかもしれないが、世界は面白そうなゲーム(実際に面白いかはさておき)で溢れている。そしてインターネットの普及とコンテンツの充実により、昔とくらべて容易く面白そうな情報をキャッチできるようになった。
小学生の頃、すでにインターネットはあったものの、主な情報源は「月刊コロコロコミック」とテレビコマーシャルであったことを考えると、いまはネットメディアやYouTubeなどを介して面白そうなゲームの情報が自動的に入ってくる。そんなの見なきゃいいじゃんとは思うのだが、僕は情報ジャンキーなのでついつい見てしまう。これは複数のゲームを遊ぶとは別の悪癖かもしれない。
いまの時代はAAAタイトル(開発費が莫大なタイトル)だけでなく、インディーズゲーム(個人や小規模なスタジオが作るタイトル)も面白そうなものがどんどん出てくる。しかも、インディーズゲームは東南アジアや南米など、発展途上国と言われる国からも出てくるようになっているので、その分プレイしたくなるタイトルも増えている。
複数のゲームを買える財政状況
学生の頃は本当に金が無かった。しかし、いまやどうだろう。1日8時間以上を犠牲にすることで、学生時代の数倍の稼ぎを得ることができている。つまり、ゲームに金を使うことができるようになったのだ。
しかし、1日8時間以上を仕事に費やしているので、ゲームをプレイする時間は学生時代より短くなってしまう。そうなると、「ゲームを積む」か「並行して複数タイトルをプレイするか」の二択が迫られることになる。僕は後者を取った。それだけである。
さらに、Steamなどで頻繁に開催されるセールがゲーム購入のハードルを更に下げている。通常5000円以上のタイトルが、セール期間だけ半額や980円になったとしたら、ついつい買ってしまうのがゲーマーのサガ。(ちなみにロマンシング・サガ2と3は購入だけして積んでいる)。つまり、僕はプレイしている何倍ものゲームを積んでいる。
運営型のゲームタイトルが増えた
運営型のタイトルは、買い切り型のゲームと比べてプレイ時間が長くなる。それはゲームに明確な終わりがなく、ゲーム会社が運用を続ける限り、遊べるコンテンツが増えていくからだ。
昔から運営型のタイトルはあった。運営型というと、ソシャゲなどのスマホ用タイトルや、オンラインMMO、対戦型ゲーム(シューティングなど)が多く採用している印象がある。しかし、ここ数年でコンシューマやPC向けのAAAタイトル、特にRPGなどの分野においても運営型のタイトルが増えてきたように思う。
僕がプレイしている「アサシンクリード ヴァルハラ」も、ソロプレイ専用のゲームではあるがシリーズ初の運営型タイトルになっており、期間限定ゲーム内イベントが開催されることがある。これはコンシューマタイトルの収益を最大化しようとする、つまりパッケージを買っただけで終わりではなく、継続的にユーザーにお金を使ってもらいたいというゲーム会社の目論見がある。
また、運営型でなくてもDLC(ダウンロードコンテンツ)が出ることも増えている。これは本編に加えたストーリーやコンテンツを追加で販売するものだ。これは、ひとつのタイトルを長く遊んでもらいたいという思いに加え、同じタイトルのリソースを使い回せるのでゲーム会社的にも新規開発よりコストが抑えられる、また売れたゲームのDLCは収益化を望みやすいという事情があるのだろう。
■ まとめ
ここまで書いてきて、僕自身の性格や財政状況の変化が、積みゲーマーから並行複数タイトルプレイゲーマーへと変化させたことにつながっていることが分かった。さらに外部要因として、情報収集のしやすさ、ゲーム業界の収益構造の変化などがあることが分かった。
つまり、「僕も悪いが、ゲーム会社も悪い」。
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