「ハロルド・ハリバット」をクリアした

 先日、「ハロルド・ハリバット」というゲームをクリアした。

 クリアまで16時間強かかった。公式からアナウンスされているクリアまでの目安は13時間ほどだったと思うので、僕はかなりしっかりプレイした方だと思う。(もしくは単にだらだらとプレイしていただけかもしれない)。

 XboxGamePass対応タイトルで、僕の遊んだ環境はXboxSeriesXだ。他にもSteamやPlaystation5でも発売されている。3900円で購入可。

Steam で 33% オフ:Harold Halibut
「Harold Halibut」は、友情と人生をめぐる物語を軸にした手作り風のゲーム。舞台となるのは、異星の海に沈んだ、都市に匹敵するほど大きな宇宙船。プレイヤーはハロルドとなり、躍動感に溢れたレトロフューチャーな世界を旅し、「故郷」という...

 実績は1個以外獲得した。その1個が1周ですべてのイベントを見るというもので、16時間もプレイしたのに結構な数のイベントを見落としていたらしいことに、クリア後に調べて知った。さすがに二周目を連続してプレイする気にはならなかったので、いつか気がむいたときに実績全解除を狙うかもしれない。(イベント自体は気になるし)。

 ジャンルはアドベンチャー。タイトルにもなっている主人公の「ハロルド・ハリバット」を操作して、フェドラという船の中を歩き回り、個性豊かなキャラクターたちと会話をしながら物語を進行させていく。時折、ミニゲームをプレイするパートもあるが、基本的には移動と会話のみで構成されている。

 正直、操作性が良いとは言いづらい。スティックを押したときに、ちょっとした引っ掛かりのような感触があるのだ。スティックを押せば瞬時に動くゲームが多い中、本作は「よいしょ」と一呼吸を置いてハロルドが動き出す。キャラクターの性格を考えると、機敏な動きはしないだろうなと思うのだが、プレイヤー目線だと「早く動いてくれよ」と感じてしまうこともある。とはいえ、10時間以上もプレイしていれば慣れるものだ。

 本作の最大の特徴は、キャラクターを含めゲーム内に登場するオブジェクトが、実際に物体として作られているところだ。最近だとFFの生みの親の坂口さんが作ったファンタジアンというゲームも実際にジオラマを作っていたと思う。面白いのはコマ撮りではなく、すべてのミニチュアを3Dデータとして取り込んだ上で動かしている点だ。いずれにせよ、普通のゲームの作り方と比べると莫大な時間と労力がかかっていることは確かである。

『Harold Halibut』レビュー。ストップモーションアニメ風の美麗なグラフィックで描かれる、心優しき人々のSF人間讃歌! | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com
アドベンチャーゲーム『Harold Halibut』を紹介。

 ストーリーと舞台設定もユニークだ。いわゆるSF的な世界観で、舞台は地球から新天地を求めて出発した宇宙船の中。しかし、いまは宇宙船はとある惑星の海に不時着している。そのため、キャラクターたちは海の中に沈んだ宇宙船の中で生活をしており、チューブシステムというよく分からない移動システムを使っている。こうした設定やストーリーは最初から説明されるわけではなく、物語を進めていくと徐々にわかってくる。僕好みの設定だが、正直序盤はストーリーの進みが遅く、退屈さは否めない。実績の取得率を見ても、チャプター1をクリアした時点での実績取得率が20%を切っていたはずなので、多くのユーザーがチャプター1を乗り越えられなかったらしい。逆にここを乗り越えたユーザーの多くはエンディングまで付き合うことができているようだ。

 ストーリーの中には、若干寓話っぽすぎるところや内省的すぎるところがないでもない。しかし、とある場面の美しさやキャラクターたちの辿る物語など心に残る部分はあった。そんなわけで万人にはおすすめできない。しかし、刺さる人には刺さる。そういう作品だった。

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